後悔しない施設選びのコツ｜給与や福利厚生で比較するチェックリスト

介護の仕事を探すとき、給与や勤務地だけでなく、施設の「雰囲気」や「働きやすさ」も重要です。特に、求人情報だけではわからない、給与や福利厚生の細かい部分が、入社後の満足度を大きく左右します。

この記事では、介護施設選びで後悔しないために、求人票を読み解くポイントと、面接で確認すべきチェックリストを解説します。

1. 給与だけじゃない！手当と賞与のチェックリスト

求人票に記載されている給与額だけを見て判断するのは危険です。介護職は、様々な手当や賞与によって年収が大きく変わります。

• 基本給と手当の割合: 基本給が低く、様々な手当（職務手当、資格手当など）で総支給額を高く見せている場合があります。基本給が低いと、賞与や退職金の計算に不利になることがあるため、内訳を確認しましょう。
• 処遇改善加算の有無: 国が介護職の給与を上げるために設けた制度です。この加算を適切に実施している施設は、職員の待遇を重視している傾向があります。
• 夜勤手当: 夜勤がある施設の場合、夜勤1回あたりの手当額を確認しましょう。施設によっては、夜勤手当だけで月に数万円の差が出ることもあります。
• 賞与（ボーナス）: 支給回数（年2回など）と、過去の支給実績（基本給の〇か月分など）を確認します。業績連動型かどうかも確認しておきましょう。

2. 働きやすさを左右する福利厚生と制度のチェックリスト

給与と同じくらい大切なのが、職員が長く安心して働ける環境が整っているかです。

• 休日・休暇: 年間休日数、有給休暇の取得率、育児休暇や介護休暇の取得実績などを確認します。
• 資格取得支援制度: 「介護職員初任者研修」や「介護福祉士」など、資格取得にかかる費用を会社が負担してくれる制度があるか確認しましょう。働きながらスキルアップしたい人には必須の制度です。
• 研修・教育制度: 未経験者向けの研修や、定期的なスキルアップ研修の有無を確認します。入社後のフォロー体制がしっかりしているかは、働きやすさに直結します。
• 福利厚生: 社会保険（健康保険、厚生年金、雇用保険、労災保険）への加入は当然として、そのほかに独自の福利厚生（退職金制度、住宅手当、食事補助など）があるか確認します。

3. 面接で確認すべき「3つの質問」

求人票だけではわからないことは、面接で直接聞くのが一番確実です。ただし、聞き方には注意が必要です。

• NGな聞き方: 「残業はありますか？」「有給は取れますか？」
• OKな聞き方: 「1日の仕事の流れを教えていただけますか？」「シフトの希望はどのくらい考慮していただけますか？」

面接官に好印象を与えるために、以下の3つの質問をしてみましょう。

• 「入職後の研修や教育体制について、詳しく教えていただけますか？」
• →あなたの学ぶ意欲と、長期的に働く意思をアピールできます。
• 「介護士の皆さんは、どのようなキャリアパスを描いていらっしゃいますか？」
• →昇進・昇格の機会があるか、キャリアアップの道が明確かを測ることができます。
• 「貴施設で働く魅力や、大切にしている文化はどのような点ですか？」
• →面接官の言葉から、職場の雰囲気や理念を直接感じ取ることができます。

介護の仕事は、給与や福利厚生だけでなく、「誰のために、どのような介護をしたいか」というあなたの思いを実現できる場所を選ぶことが大切です。このチェックリストを活用して、あなたにぴったりの職場を見つけてください。